朝日新聞社   認知症フレンドリー講座ジュニア 啓発ムービー

メインビジュアル。おばあちゃんと子どものイラストと、アニメーション動画タイトル。タイトルは「認知症フレンドリー講座(ジュニア)。おばあちゃんとケンタロウ」。

子どもたちが認知症の人の気持ちを
理解し学ぶための映像コンテンツを制作

株式会社朝日新聞社様(以下、朝日新聞社)が提供する、主に小学校の高学年を対象にした認知症啓発プログラム「認知症フレンドリー講座ジュニア」で利用する教材として、子どもたちに認知症の人の気持ちを理解、共感してもらうための映像制作をコンセントが担当しました。

  • 映像
  • トレーニング・研修
  • メディア・コンテンツ開発
  • クリエイティブ開発

[ プロジェクトのポイント ]

  • 現場担当者の課題感を踏まえ、「子ども視点」で感情移入しやすい構成に
  • 子どもの興味・関心を惹きつける、表情豊かなイラストアニメーション
  • 余韻を残す構成で、映像視聴後の講師と受講者の子どもとの対話を促進する

プロジェクトの背景

コンセントでは、2018年から朝日新聞社が展開する「認知症フレンドリー事業」に協力しています。これまで「認知症フレンドリー講座」の教材としての「朝日新聞認知症VRコンテンツ」の制作や、認知症の人のインタビュー映像の制作を行ってきました。

今回のプロジェクトでは、朝日新聞社が子ども向けに講座を実施する際に使用する映像コンテンツを制作しました。

問題解決までのアプローチ

朝日新聞社の「認知症フレンドリー事業」担当者は、子ども向けの講座を開発するにあたって、これまで実績がある13歳以上を対象にした「認知症フレンドリー講座」の素材の一部を使って実証実験を行いました。その結果、既存の教材コンテンツは小学生にとってはやや難解な面があり、「子どもたち向けにもっとシンプルにメッセージが伝えられるコンテンツの開発が必要だ」という課題感をお持ちでした。

子ども向けの講座では、認知症とともに生きる人の気持ちを理解し、寄り添ったり、支え合ったりする気持ちを育むことが重要です。そこで、受講する子どもたちと同じ年ごろの小学生を主人公にしたアニメーション映像を制作することで、認知症の人の気持ちを身近に感じてもらいつつ、より深い共感を得ることを目指しました。

朝日新聞社の担当者がこれまでの取材に基づいて物語の骨子となるプロットを構成し、主人公のキャラクターに感情移入できるようにコンセントがクリエイティブの支援を行うなど、相互に協力しながらシナリオを完成させました。

画像:キャラクターイラスト

主人公のケンタロウと、そのおばあちゃん。認知症というシリアスな面を含む内容でも、子どもたちがポジティブに受け止められるように、イラストは明るいトーンに。

イラストは、表情豊かなキャラクターを描けるイラストレーターの沼田光太郎さんを起用。登場人物の感情をわかりやすく表現することで、キャラクター同士の関係性やストーリーの理解が深まると考えました。構成面では、「短い時間で端的に伝える」「場面転換やアングルの変化でテンポ良く見せる」など、集中してもらうための工夫をしました。

さらに、認知症の人の気持ちをより深く知ってもらうために、朝日新聞社の手配で認知症であることを公表した漫画家の蛭子能収さんにご出演いただき、撮り下ろしのインタビュー映像を制作しました。20年以上の付き合いがある蛭子さんのマネージャーとの掛け合いを撮影することで、飾らない二人のやり取りを通じて、ほほえましくも、認知症の人のありのままの姿が伝わる内容に仕上げることができました。

画像:動画制作の要件をまとめたワークシート

動画で達成したいことをシートに書き出して俯瞰しながら、インタビューの構成を検討。

制作した映像コンテンツは、朝日新聞社が全国で展開する「認知症フレンドリー講座ジュニア」で活用されています。

お客様の声

コンテンツ制作をお願いするときは、「単なる受発注」や「丸投げ」の関係性ではよろしくないと考えています。いわば、同じ目的を向かってともに進む仲間だという意識が必要です。時には考え方が合わなかったり、ぶつかったりすることがありますが、そんなときはとことん意見を出し合って、一緒に乗り越えることで質の高いコンテンツに仕上がっていくものだと考えています。コンセントさんはそれに向き合ってくれる会社だと思います。今回のテーマである「認知症の人の気持ちを理解する」ことについては、より深い知見があると自負していましたが、制作過程においては一般の視点からの意見に気づかせられることが多かったです。価値あるコンテンツになったと思いますので、多くの子どもたちに見てほしいです。

(朝日新聞社「認知症フレンドリー事業」運営責任者 坂田一裕)

パートナーの声

制作をつづけながら、いつしかおばあちゃんには自分の母親をケンタロウには自分の息子を重ねて描いている自分がいて、想い入れの強いイラストになったかと。でも見た目は「可愛くとっつきやすいく」を意識しています。想いは強いが重くないといった感じでしょうか。

(イラストレーター 沼田光太郎)

アニメーション「おばあちゃんとケンタロウ」(ダイジェスト版)

蛭子能収さん&森永貴志さんインタビュー(ダイジェスト版)

[ プロジェクト概要 ]

クライアント名 朝日新聞社 様
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