トヨタ自動車   次の100年に向けた会社変革のためのデザイン人材育成支援

メインビジュアル。コンセントメンバーが講義をしている様子や、アイデアを発散させた付箋など、ワークショップの写真が組み合わされている。

デザインを通じて、人と組織に変化を起こす

トヨタ自動車株式会社様(以下、トヨタ)のデジタル変革推進室は、会社全体でのDXや組織変革をさまざまな活動から推進しています。コンセントは、ゼロからデジタルソリューション開発の現場で通用するデザイン人材を育成するプログラムの設計と実施を2023年より支援しています。

  • デザイン経営支援
  • トレーニング・研修
  • デザイン思考組織化支援
  • デジタルプロダクト開発支援

[ プロジェクトのポイント ]

  • デザイン姿勢を醸成する長期にわたる伴走支援
  • 最新のデザインアプローチをさまざまな切り口から共有
  • 受講者のスキル向上や行動変容の経過から、資料やプログラムを都度アップデート

プロジェクトの背景

トヨタは、より良い顧客体験の提供を目指し、「次の100年も産業報国を続けるための会社変革」を実行しています。その取り組みの一環として、デジタル変革推進室は顧客・従業員向けソフトウェアの内製開発プロジェクト「Digital Innovation Garage(以下、DIG)」を立ち上げ、DXを推進しています。

DIGではアジャイル開発を推進し、デジタルプロダクトの開発体制を整備してきました。それに伴い、プロダクト開発の前段階において、ターゲットの本質的な課題を的確に捉え、野心的なビジョンを描き、望ましい体験を構想する能力の必要性が一層高まってきました。

そこで、デザイン思考やサービスデザインのスキルやマインドセットを徹底的に学び、プロダクト開発につなげるデザイン人材育成プログラムの設計と実行をコンセントが支援しています。

プログラムは、2023年から年に2回実施されており、各回に10~20名程度の参加者が3カ月間のフルタイムで参加しています。ゼロからのリスキリングを行い、組織の土台からの変革を目指しました。

問題解決までのアプローチ

プログラムの開発に当たり、まずはDX推進に求められるデザイン人材像を定めました。DIGでは、プロダクトデザイナー、プロダクトマネージャー、エンジニアの3つの職能が一体となってそれぞれの専門性を生かし、デジタルサービスを開発しています。プログラムでは、プロダクトデザイナーとプロダクトマネージャーのデザイン人材像として、下記のスキルや視点、マインドセットの醸成を目指しました。

DX推進のためプロダクトデザイナーとプロダクトマネージャーが学べきスキルやツールが5つの観点に分けられまとめられている。(人のニーズや課題・文脈を理解する方法、組織やビジネスのしくみ・システムの分析、多様な可能性の未来を構想する手法、効果的な検証の方法、コラボレーション推進の5つ)

顧客視点だけでなく、変化が激しい世界においてビジョンをもち、顧客体験を継続的に実現するための組織と仕組みをデザインするスキルや視点を重視。

これらのスキルを、プロダクトデザイナーとプロダクトマネージャーの共通スキルと定義し、スキル獲得に向けてインプットと実践を繰り返すプログラムを構成しました。

プログラムの具体的内容をまとめた資料。プログラム内で学ぶ、デザイン思考、サービスデザイン、プロダクトマネジメント、UI /UXデザイン、デザインスプリントとはどのようなものか概要が記載されている。
プログラムで身につける、具体的なスキルをまとめたもの。デザイン思考、サービスデザイン、プロダクトマネジメント、プロダクトデザイン、デザインスプリントなどの領域で学ぶべきスキルが記載されている。

全体プログラム。共通コースの後に、プロダクトデザイナーとプロダクトマネージャーそれぞれのコースに分かれる。サービスデザインのコースでは、システム思考や未来洞察まで実施。

プログラムは、グループによる協働ワークで構成し、全てのワークを原則対面で実施しました。自らの手を動かし、とにかく思考や試行の数をこなすことに注力し、現場での実践に近い形式で課題に取り組みます。

実際のワークの様子。4人ほどのグループに分かれ、参加者が対話をしたり、フィールドワークや、ホワイトボードにアイデアの書き出しをしたりしている。

グループワークでの視覚化や共創、フィールドワークでの工場の現場探索やインタビューなどの様子。

参加者のバックグラウンドは多岐にわたり、デザインやデジタルプロダクト開発における理解度や経験値もさまざまです。そのため、研修はメイン講師と2名のサポート講師で実施し、疑問点をすぐに解消できる体制を構築しました。

その上で、受講アンケートを毎日実施し、受講者のスキル向上や態度変容の経過を見つつ、資料やプログラムをアップデートしながら進行しました。

実際の講義の風景。コンセントメンバーが巡回しながらワークのサポートをしている。

デザインを実務として取り組んでいるデザイナー陣が講師を担当し、実践の中で培ったナレッジを伝える。ワーク中は、疑問をすぐに解消できるように講師がサポートする。

研修の様子を記録した動画のキャプチャー。

コンセントの映像チームが研修の様子を記録し、次期参加者に向けた映像資料を制作した。

[ プロジェクト概要 ]

クライアント名 トヨタ自動車株式会社 様
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